オートモーティブ電子システムデザイン・セミナー開催レポート
今年で5回目となるオートモーティブ電子システムデザイン・セミナーを2019年5月29日に新横浜で開催いたしました。これまでと違い、午前中からの長時間開催、また、新横浜のみでの開催となり、皆さんに満足いただけるか不安でしたが、大変盛況で成功裏に終えることができました。
自動運転を初めとして次世代技術のテーマは多岐に渡ります。その中から今回は、自動運転技術の動向、車載でのエッジコンピューティング、車載でのセキュリティ・セーフティをテーマにセミナープログラムを構成しました。皆さんの興味を引くような講演は何か、どなたに講演をお願いすればよいか。最後までやきもきさせられました。
このレポートで少しでも雰囲気をお伝えしていきたいと思います。
基調講演と招待講演
基調講演では、名古屋大学の二宮特任教授から「完全自動運転の実現に向けて – 現状と課題、Autowareの概要 -」と題して、現状の字度運転および先生をはじめ名古屋大学で開発されているAutowareの課題について紹介いただきました。
招待講演では、株式会社エヌエスアイテクス 杉本様から「自動運転時代に求められるエッジコンピューティングとその特性・開発要件」、日本自動車研究所 大庭様から「自動車セキュリティを取り巻く状況とJARIの取組み」と題してご講演いただきました。
杉本様からは、自動運転に求められる処理の特性、ハードウェア化し自動車へ搭載するために求められる要件を含め、技術の動向と課題をご紹介いただきました。
大庭様からは、自動車でのセキュリティ、特にハードウェアトロージャンを中心とした脅威を紹介いただくとともに、JARIとしての取組みをご紹介いただきました。
また、こちらの3講演に関するデモも展示を行いました。
パートナー企業様と弊社の講演
弊社パートナー企業であるMathWorks様から「ADAS・自動運転の開発・検証におけるモデルベースデザイン」と題し、ARM様から「クルマ、ヒト、モノのデータ融合でIoTの真価を」と題し、Green Hills Software様から「Addressing the State of Safety and Security in Today’s Autonomous Vehicle System Designs」と題しご講演いただきました。
弊社からはオートモーティブ向けソリューション担当のChristian Malterから「Automotive – The Changing Landscape」と題し、弊社全体のソリューション概要を、IP担当のPradeep Bardia、辻雅之から「Cadence Tensilica IPによるオートモーティブ向けAIソリューションとAutowareによる実施例紹介」、機能安全担当のRiccardo Oddoneから「Safety Verification – From FMEDA to Execution」と題し、それぞれのソリューションを紹介しました。
懇親会とデモ
会場ではデモもご覧いただきました。弊社からのデモだけでなくエヌエスアイテクス様、日本自動車研究所様、MathWork様、Green Hills様からも出展いただきました。さらに、セキュリティIPについてSecureIC様にも出展いただきました。懇親会では、各デモを見ていただきながら、出展者のかたの説明をじっくりと聞いていただきました。また、講演者の方々を囲み熱い議論が交わされていました。
次はCDNLive Japan 2019
次は、7月19日開催のCDNLive Japan 2019です。ジェネラルセッションでは、Green Hills様とともにオートモーティブ向けの取組み全般を聞いていただきます。さらに、Intelligent System Designセッションと題し、日本自動車研究所様、ボードプランニング様、早稲田大学様から自動車でのハードウェアセキュリティについて発表いただくほか、Autowareでの弊社取組み、広島大学様からIoTに必要とされるコアの要件について講演を準備しております。
関連するデモの準備も着々と進めています。是非こちらの会場でもお会いしましょう。
システムソリューション
小田川 真之
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