データセンター設置に最適化された初のエンタープライズプロトタイピングシステム 新製品 Protium X1のご紹介
ケイデンスは、データセンターでの設置に向けて最適化されたFPGAベースのプロトタイピングシステム Cadence® Protium™ X1 エンタープライズ・プロトタイピング・プラットフォームを発表しました。(図1)
図1
Protium X1アーキテクチャーは、数十億ゲートクラスのAI、5G向けチップから、IoTチップやIPブロックまで、広範なデザイン規模やアプリケーションに対応します。最大32ラック構成にまで対応可能な拡張性により、デスクトッププロトタイピングシステムと比較して最大24倍の対応回路規模に対応することができます。
大規模デザインであってもProtium専用コンパイラーは、FPGAに合わせてデザインを自動的に分割・FPGAマッピングしますので、プロトタイプ構築に要する工数を大幅に削減できます。また、マルチユーザー機能を強化することにより、複数のエンジニアが別々のデザインを同時に実行できる環境を提供します。(図2)
図2
Protium X1の機能/特長
- スケーラブルなパフォーマンス: Protium X1プラットフォームが提供する新しい分割処理そして相互接続テクノロジーにより、数十億ゲートデザインで最大5MHz、シングルFPGAデザインで最大100MHzのパフォーマンスが実現可能
- スケーラブルな回路規模: 最大32ラック構成、1,536個の FPGAまで拡張可能
- 高速なプロトタイプ立ち上げ(図3)
- Protium S1デスクトップ・プロトタイピング・プラットフォームおよびPalladium® Z1 エンタープライズ・エミュレーション・プラットフォームと共通な統合コンパイル環境
- UFS 2.0、HMB2、LPDDR5などを含む新規に強化されたメモリーモデリングおよび実装機能により、エミュレーションからプロトタイピングに数日で移行することができ、より早期なファームウェア開発が可能
図3
- 高度なデバッグ機能: 数千万クロックサイクルの数千もの信号をリアルタイムにキャプチャーする新しいハイパフォーマンス・データキャプチャーカードをはじめ、生産性およびスループットを向上する新機能を提供、さらに、再コンパイルすることなくすべての信号に動的アクセスが可能となり、検証スループット全体を向上する新機能Prototyping Full Visibilityも提供
- マルチユーザー機能: IPのSW開発やリグレッションのコンフィグレーションがより容易化したことに加え、複数のジョブの並列実行可能
これらの新技術によりProtium X1は、高い柔軟性とハードウエア資源の有効利用を実現し、ストレージ、車載、イメージ、コンシューマー、医療などのアプリケーションに効果的なプロトタイプ・プラットフォームをご提供します。
Protium X1は、7月19日開催 CDNLive Japan 2019のケイデンス・ソリューション展示においてご紹介します。
テクノロジーセールスリード
システム&ベリフィケーション
夏井 聡
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