ケイデンスとNVIDIA社、画期的な生成AIと加速されたコンピューティング主導のイノベーションを発表
18 Mar 2024
NVIDIA Omniverseと統合されたCadence Reality Digital Twin Platformと
NVIDIA BioNeMoで加速されたOrion分子設計プラットフォームで設計の未来が変わる
ケイデンス・デザイン・システムズ社(本社 米国カリフォルニア州サンノゼ市、以下ケイデンス)は、3月18日(米国時間)、NVIDIA社との複数年にわたる連携をEDA、システム設計・解析、デジタル・バイオロジー、AIの分野に拡大し、アクセラレーテッド コンピューティングと生成AIを使用して設計を刷新する2つの革新的なソリューションを発表しました。
Cadence® Reality™ Digital Twin Platformは、複数の業界におけるデータセンターの設計、シミュレーション、最適化を光速で加速する業界初の包括的なデジタルツイン ソリューションです。このプラットフォームは、データセンター全体を仮想空間で可視化し、AI、HPC、物理学ベースのシミュレーションを利用して、データセンターのエネルギー効率を最大30%大幅に改善します。
Cadence Reality platformとNVIDIA Omniverse™の連携により、デジタルツインソリューションにOpenUSDデータの相互運用性と物理学ベースのレンダリングが可能になり、データセンターの設計とシミュレーションのワークフローが30倍加速されます。
両社は創薬へのアプローチを劇的に加速させる生成AIにおいても連携しています。ケイデンスのクラウドネイティブ創薬プラットフォームOrion®は、NVIDIA社の生成AIツールであるNVIDIA BioNeMo™と同社の創薬向けマイクロサービスにより、治療薬のデザイン性能を拡大し、信頼できる結果を得るまでの時間を短縮します。この連携は、科学分野のソフトウェアとアクセラレーテッド コンピューティングにおける両社の数十年にわたる専門知識を結集し、創薬への革新的なアプローチを提供するものです。前例のない規模でのオンデマンドGPUアクセスによって、製薬企業は、生物製剤、ペプチド、低分子を含むさまざまな創薬モダリティにわたって、作業仮説をより迅速かつ高精度に生成し、評価することができます。
高まるデジタルツイン技術の重要性
デジタルツイン技術は、実在するシステムの仮想レプリカを作成し、リアルタイムデータを使用して、さまざまな条件下での挙動、性能、相互作用をシミュレーションできるため、AI時代の複雑なデータセンターシステムの設計者や運用管理者にとってますます重要になっています。Cadence Reality Platformは、バリュー・チェーン全体にわたって可視性を提供し、データセンターの設計者や運用者が、連携された液冷システムと空冷システムの性能をシミュレーションし、データセンターの性能を可視化することで、what-ifシナリオを計画することができます。
NVIDIA社との連携は、標的たんぱく質の3D構造予測、低分子化合物の構造発生、分子特性予測のためのBioNeMoモデルへのアクセスを含む主要機能を提供することにより、創薬プラットフォームOrionの機能を拡張します。BioNeMoで生成された分子は、Orionツールでプロファイリングされ、反復的に改良・設計されます。
本日の発表は、ケイデンスとNVIDIA社の以下の分野における長年にわたる協力関係を基礎とするものです。
- Cadence Innovus™およびCadence Cerebrus™ソリューションによるNVIDIA GPUのPPA、スケジュール、コスト削減を含む、AI主導のデジタルおよびカスタムIC設計
- Palladium®、Protium™、そして現在のCadence Verisium™テクノロジを含む、ハードウェアおよびソフトウェア検証における20年以上のパートナーシップ
- GPUに最適化されたCadence Fidelity™ CFDソフトウェアと革新的なCadence Millennium™ エンタープライズ・マルチフィジックス・プラットフォームを含むシステム設計と解析
本日の発表は、幅広い産業や市場において顧客が差別化された製品を開発できるよう支援するCadence Intelligent System Design™戦略の新章を発表するものです。
NVIDIA社コメント
Jensen Huang氏(founder and CEO)
「デジタルツインは、製造、創薬、その他数え切れないほどの産業が変革すると考えます。NVIDIA Omniverseと生成AI技術を活用することで、ケイデンスはシミュレーションとデジタル化技術を提供し、私たちがまだ想像していない方法で、個人、企業、社会に利益をもたらすことができます。」
ケイデンス・コメント
Dr. Anirudh Devgan (president and CEO)
「NVIDIA社とケイデンスの広範囲に及ぶ協力関係は、データセンター設計から創薬に至るまで、あらゆる分野に変革的な影響があると考えます。AIが急速にデータセンターとデータセンターのワークロード拡大を推進する基幹技術となる中、Cadence Reality Digital Twin PlatformとNVIDIA Omniverseの連携は、データセンターの設計と運用のあらゆる側面を最適化し、エネルギーをより効率的に使用し、より効率的で耐障害性のある、環境に優しい未来へ導きます。また業界をリードするOrionの分子設計ツールとBioNeMoを連携するためのNVIDIA社との画期的な取り組みは、新しいアイデアを引き出し、治療薬と創薬の未来を変える大きな可能性を秘めています。NVIDIA社とケイデンスは、共にAI革命をリードしていきます。」
ケイデンスについて
ケイデンスは30年以上にわたり蓄積してきた演算処理ソフトウェア(computational software)の専門知識を基盤とする電子システム設計業界のリーダーです。Intelligent System Design戦略のもと、設計コンセプトを実現するためのソフトウェア、ハードウェア、IPを提供しています。ケイデンスのお客様は、世界で最も革新的な企業であり、ハイパースケールコンピューティング、5G通信、自動車、モバイル、航空宇宙、コンシューマー、産業向け、ヘルスケアなど成長市場において開発される様々なアプリケーションに向けて、チップからボード、システムに至るまで、卓越した電子製品を提供しています。フォーチュン誌は9年連続で、ケイデンス社を「働きがいのある会社ベスト100」に選出しています。ケイデンスに関する詳細についてはcadence.comをご参照ください。
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