ケイデンス、新製品Palladium Z2、Protium X2 システムを発表、シリコン製造開始前のハードウェアデバッグおよびソフトウェア検証を大幅に加速
Yokohama, 06 Apr 2021
要旨:
- 新製品Palladium Z2 System、Protium X2 Systemは、前世代のPalladium Z1 System、Protium X1 Systemと比較して、対応回路規模が2倍、速度が1.5倍に
- 専用のカスタムプロセッサをベースに開発されたPalladium Z2 エミュレーション環境により、高速かつ予測可能なコンパイル、シリコン製造開始前におけるハードウェアの網羅的デバッグ機能を提供
- Xilinx社の最新UltraScale+ VU19P FPGAをベースに開発されたProtium X2 プロトタイピング環境により、数十億ゲートデザインのシリコン製造開始前におけるソフトウェア検証環境を提供し、高パフォーマンスで迅速な立ち上げが可能
- IP検証、SoC検証、ハードウェアやソフトウェアのリグレッション検証、早期ソフトウェア開発に対する網羅的なソリューション
ケイデンス・デザイン・システムズ社(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ市、以下、ケイデンス)は、4月5日(米国現地時間)、Cadence® Palladium® Z2 Enterprise Emulation SystemおよびProtium™ X2 Enterprise Prototyping Systemを発表しました。これにより、指数関数的に増大するシステムの複雑な設計課題や市場投入期間の縮減のプレッシャーへの対応を可能とします。業界をリードするCadence Palladium Z1 EmulationおよびProtium X1 Prototypingプラットフォームをベースに構築された次世代システムにより、業界の最大規模クラスである数十億ゲートのシステムオンチップ(SoC)デザインのハードウェアのデバッグ、およびソフトウェア検証のスループットを向上します。次世代エミュレーション専用カスタムプロセッサをベースに開発されたPalladium Z2 Enterprise Emulation System、Xilinx社のUltraScale+ VU19P FPGA をベースに開発されたProtium X2 Enterprise Prototyping Systemには、コンパイラーとインターフェイスが密接に統合され、前世代と比較して対応回路規模が2倍、速度が1.5倍となり、大規模なチップの検証サイクルを短時間で実行できます。また、いずれのシステムも画期的なモジュラーコンパイルテクノロジーを提供し、100億ゲートのコンパイルをPalladium Z2 Systemでは10時間以内、Protium X2 Systemでは24時間以内に実行することが可能です。
AMD社コメント
Alex Star氏 (Corporate Fellow, Methodology Architect ):
「AMDの成功のために重要なのは、製品開発プロセスを加速し、シフト・レフト戦略を最適化することです。ケイデンスのPalladium Z2システムおよびProtium X2システムの性能向上により、エミュレーションとプロトタイピングの機能的整合性を保ちつつ、シリコン製造開始前の検証スループットを向上させることができます。Palladium Z2エミュレーションとProtium X2プロトタイピング・プラットフォーム上でのデザインの立ち上げと両プラットフォーム間の移行を短時間で行うことができるので、最も困難なSoCデザインに対して我々のシフト・レフト戦略の最適化が可能になります。Palladium Z2およびProtium X2プラットフォーム上で業界をリードする第3世代AMD EPYC™プロセッサーを使用したサーバーの動作が確認されたことで、お客様は業界をリードするパフォーマンス・コンピューティングを提供することができるようになります。」
Arm社コメント
Tran Nguyen氏 (senior director of Design Services):
「当社が成功するためには、クラス最高のエミュレーションソリューションが不可欠であり、検証スループットを最適化するためにArmベースサーバー上で起動するXceliumとともにハードウェアエミュレータを積極的に活用しています。新しいCadence Palladium Z2 Systemでは、最新デザインでパフォーマンスが最大50%向上し、対応回路規模が2倍に向上しました。弊社の次世代IPや次世代製品の検証に必要となる強力なシリコン製造開始前のデバッグ性能を提供してくれています。」
Xilinx社コメント
Hanneke Krekels氏 (senior director, Core Vertical Markets):
「Xilinxとケイデンスは、Xilinx Vivado Design Suite上でケイデンスのソフトウェアをシームレスに動作させ、最適なパフォーマンスと対応規模を実現できるよう、緊密に協業してきました。Cadence Protium X2 Enterprise Prototyping systemは、当社のVirtex UltraScale+ VU19Pデバイスを使用した数十億ゲートデザインで、マルチMHzクラスのパフォーマンスを実現できるよう設計されています。フロントエンドからバックエンドまで緊密に統合されたCadenceとXilinxのフローでは、ソフトウェア開発者が、開発の全体フローにおける最も速い段階において、プロトタイプの立ち上げに時間を費やすことなく、設計の確認およびソフトウェア開発など本質的な開発に注力することができます。」
ケイデンス・コメント
Paul Cunningham (Senior vice president and general manager of the System & Verification Group):
「先端SoCデザインのシリコン製造開始前の検証には、数十億ゲート規模に対応し、高いパフォーマンスおよび高速な予測デバッグ環境を提供するソリューションが必要です。今回発表した新製品Cadence Palladium Z2 System / Cadence Protium X2 Systemには、高速なハードウェア予測デバッグ向けに最適なPalladium Z2 Emulation、数十億ゲートソフトウェアの高性能バリデーションに最適なProtium X2 Prototypingが緊密に統合されており、これらの要件を満たします。ケイデンスは、お客様から強い関心を集めていることをうれしく思うとともに、お客様と提携してデザイン検証のスループットを高める新システムを利用していただくことを楽しみにしています。」
Palladium Z2 Emulation、Protium X2 Prototype、Xcelium™ Logic Simulation、JasperGold® Formal Verification Platform、Cadence Smart Verificationアプリケーションを含むケイデンスの検証フルフローにより、不具合の検証スループットを容易にかつ低コストで高めます。新製品Palladium Z2システム、Protium X2システムは、広範なCadence Verification Suiteの構成要素であり、ケイデンスのIntelligent System Design™ 戦略を支え、卓越したSoC設計を可能にします。Palladium Z2システム、Protium X2システムは、先行顧客において既に導入されており、2021年Q2に販売を開始します。 Palladium Z2システム、Protium X2システムに関する詳細な情報については、 http://www.cadence.com/go/dynamicduoをご参照ください。
ケイデンスについて
ケイデンスは30年以上にわたり蓄積した演算ソフトウェア(computational software)の専門知識を基盤とする電子設計業界のリーダーです。Intelligent System Design戦略のもと、設計コンセプトを実現するためのソフトウェア、ハードウェア、IPを提供しています。ケイデンスのお客様は、世界で最も革新的な企業であり、コンシューマー、ハイパースケールコンピューティング、5G通信、自動車、モバイル、航空宇宙、産業、ヘルスケアなど、最もダイナミックな市場アプリケーションに向けて、チップからボード、システムに至るまで、卓越した電子製品を提供しています。フォーチュン誌は6年連続で、ケイデンス社を「働きがいのある会社ベスト100」に選出しています。ケイデンスに関する詳細についてはcadence.comをご参照ください。
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